3月1日 予算特別委員会質問
<札幌市の子宮頸がん対策について>
⑴HPVワクチンのキャッチアップ接種について
子宮頸がん予防ワクチンとも呼ばれるHPVワクチンは、子宮頸がんの原因と
なるヒトパピローマウイルスへの感染を予防する効果があると言われ、
小6から高1の学年に相当する女子が接種対象となっている。
HPVワクチンについては、2013年4月にHPVワクチンが定期接種化され
てから、接種部位以外の体の広い範囲で持続する疼痛等が報告されたこと等を
受け、8年の間、積極的な勧奨を差し控えていた。
国は昨年4月より積極的な接種勧奨を再開したが、当時から今も健康被害を
受けた方とそのご家族の中には、再開の判断に自分たちが苦しんだ事柄が
生かされず、なかったことにされていると憤りを感じるなど、未だこの問題で
苦しんでいる方が多く存在し、札幌にもいらっしゃる。
積極的な勧奨を一時的に差し控えていた期間に定期予防接種の対象年齢で
あった方で未接種の方についても、「キャッチアップ接種」として、2024年
度末まで無料で接種可能な救済措置が取られている。
しかし、このHPVワクチンについては、ヒトパピローマウイルスへの感染
リスクが高まる性交渉を行う前に接種を受けることで効果が期待されると
言われており、キャッチアップ接種の対象となる方々が、副反応のリスクを
負ってまで接種を必要とするのか、慎重に考えるべき事柄であると思う。
接種を希望される方が、このHPVワクチンの効果と副反応のリスクの
それぞれについて、しっかりと理解し、充分に検討した上で接種いただく
ことが必要であるということは、HPVワクチン接種後の健康被害が明らかに
なった当初から、繰り返し指摘してきたところであり、積極的接種勧奨が
再開された今において、より重要なことであると考える。
質問:札幌市内におけるHPVワクチンの定期接種と
キャッチアップ接種の対象者数、それぞれの接種実績について、
また、副反応の報告状況について伺う。
答弁:定期接種の対象小6年生から高校1年生まで4万人に加え、
キャッチアップ接種は8万人が接種対象。延べ件数では定期接種約3,100件、
キャッチアップ接種約5,200件
副反応疑い報告は国から還元を受けた1件。